さて、今回のウソは、本文には「国民国家で構成される国際社会システムはほぼ形をとどめなくなる」と書いてあるのに、見出しに「国民国家システムは消滅」と書いているウソ! これじゃまるで国家の統治機構そのものが消滅して、お花畑アタマの世界市民の時代が来るみたいじゃないか。まあ、見出ししか見ないほどの低能人間を世界市民へと洗脳するために姑息なことをしているのかもしれないが。
(asahi.com 2008年11月22日11時52分) 【ワシントン=梅原季哉】米政府の全情報機関の分析予測を統括する国家情報評議会(NIC)は20日、2025年の国際情勢を複数のシナリオで予測した報告書を発表した。米国の政治経済的影響力が相対的に低下し、国際社会は多極化に向かうと予測。資源競争や不安定化のリスクは増えるとの見通しを示した。 報告書は、経済のグローバル化などによって、国民国家で構成される国際社会システムはほぼ形をとどめなくなると分析。従来の西側経済発展モデルに代わり、中国やインド、ロシアに代表される「国家資本主義」が力を増すだろうとした。とりわけ中国は、世界第2位の経済大国となり、「今後20年間、どの国よりも世界に影響を及ぼす位置にある」との見方を示した。ただし、中国やインドは、国際社会のシステム全体を変えることよりも国内の発展になお関心を向けているとも予測した。 米国は単独国家として最強であり続ける可能性が高いものの、経済力や軍事力は低下、内政と外交上の間で困難な選択を迫られるとした。ドルは唯一の基軸通貨の地位を失いかねないとも見ている。 不安定要因としてのテロリズムが撲滅される可能性は低いが、中東諸国で経済発展が続けば、国際テロ組織が大衆にアピールする力は低下する可能性もあるとして、特にアルカイダ自体は衰退する可能性も指摘した。朝鮮半島では、完全な統一国家ではないにせよ、南北の何らかの形の国家連合が実現する可能性は高い、との見方を示した。 日本については、総論の中での言及は少ない。ただし、欧州諸国と並んで高齢化が課題になるとして、長期的な衰退の可能性も指摘した。 日本に個別に触れた分析としては、国力は「中の上」クラスを維持するものの、内政、外交とも政策見直しを迫られるとした。内政面では、おそらく一党支配の構造は完全に崩壊するとして、自民党がいくつもの党に分裂する可能性もあり、政党の離合集散が続く可能性が高いとみた。 外交では、米中両国の政策によって左右されると指摘。その上で(1)成長する中国と経済的関係を深めるが、軍事力への懸念から安全保障面では米国と接近(2)中国経済が崩壊するか軍事的脅威が高まり、日本は米国と連携して中国の孤立化をめざす(3)米国がアジア関与を低め、日本は中国と接近(4)米中が政治軍事的に接近、日本も地域諸国に同調してこの流れに従うとの四つのシナリオを提示している。 NICによるこの種の報告書は97年に始まり、今回が4回目。外部の学識経験者らとの意見交換も踏まえて作成された。機密情報に基づき断言する予測文書ではなく、あくまで複数のシナリオを提示するのが目的としている。 |
報告内容自体は、たいして目新しいものでもない。
日本国内での政党の離合集散はありうるだろう。民族主義の愛国政党と世界市民の売国政党とにきれいに分かれてくれると投票しやすくなるのだが。┐(´~`)┌
外交は、愛国政党ならば日米同盟に基軸を置き、売国政党ならば中国にすり寄る。ただし、愛国政党ならばアメリカと歩調を合わせて中国と接近するという場合はありうる。もっぱら経済重視で中国に接近すれば、むしろ日本の政策は誤った方向に進むだろう。そして、現在の日本政治がそのような方向に進んでいるという点は深刻な問題である。金のためなら何でも変える・・・そんなことになったら日本は日本でなくなる。そして、現在そのようなことが進行中なのである。
ちなみに、下の左側は最近読んで面白かった本。さらっと読めて世界情勢が大局的な視点から理解できた。右側は、これから読もうかと思っている本。そのうち記事ネタにするかな。(^^ゞ

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